男女共同参画プラン
男女共同参画社会づくりの様々な取り組みは、国連の「国際婦人年」を契機に世界の大きな潮流となっています。
国内でも、戦後、男女平等の理念をうたった日本国憲法に始まり、その後、国内行動計画の積極的な推進によって法律や制度面では大きな成果が見られています。また、女性の就労や地域活動など、様々な分野で女性の果たす役割も増してきています。
本市では、このような情勢の変化に対応し、21世紀を切り拓く豊かなまちづくりを進めていくために、女性と男性が家庭や地域、職場など、あらゆる生活の場で互いにその個性を生かし合い、元気に生き生きと協力し合える男女共同参画社会を築いていくことを目的に、本プランを策定しました。
基本理念
本プランは「人権の尊重と男女共同参画社会の実現」を基本理念とし、性別により差別されることなく、個人の人権が尊重される社会、多様な生き方を選択でき、自己決定できる社会、男女がともに参画し、家族的責任と社会的責任を男女がともに担う社会の実現を目指します。
プランの性格と期間
このプランは、男女共同参画社会基本法に基づき、本市の男女共同参画社会基本法に基づき、本市の男女共同参画社会実現に向けた基本的な取り組みの方向と施策を示すものであり、香芝市総合計画「かしば香るみどりの安心プラン」と相互に補完します。
期間は、平成13年度から平成22年度までの10年間とし、社会状況等の変化に伴い、適宜見直しを行うものとします。
プラン策定の基本的な視点
施策の立案、推進にあたっては次の3つの基本的視点を十分反映させるよう取り組みます。
固定的な性別役割分担意識の変革
男女がその個性と能力を十分に発揮してともに参画し、責任を分かち合える社会の実現を図るため、これまで慣習的に男女に期待される役割やイメージ、つまりジェンダーにとらわれるこなく、性別によるかたよりを解消していくという視点をもって施策の推進を図ります。
男女の人権と性の尊重
日本国憲法の理念に基づき、女子差別撤廃条約が規定する「女子に対するあらゆる形態の差別」をなくし、「生と生殖に関する健康と権利(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)の重要性を認識しつつ、市民一人ひとりの人権と性が尊重される施策を進めます。
あらゆる分野での男女共同参画の確立
政治や職場、地域等あらゆる分野の施策・方針決定の過程に、男女がともに参画するために、参画を促進する積極的な施策(ポジティブ・アクション)を進めます。
基本プラン
基本目標Ⅰ 男女平等教育・啓発の推進
男女共同参画社会を実現する人権尊重の意識づくり
- 性別役割分担意識の変革
- 先進的役割としての行政組織内の意識変革
- 男性の意識変革の推進
- 社会制度、慣行についての見直し
- 女性等に対するあらゆる暴力を根絶するための教育と支援
男女平等をめざす教育の推進と支援の充実
- 社会教育における男女平等教育の推進
- 学校教育等における男女平等教育の推進
- 家庭及び地域における男女平等教育の推進
- 企業等における男女共同参画を進めるための啓発と支援
男女共同参画を推進するための人材育成
- 男女共同参画を実現する市民リーダーの育成
- 市職員・教職員において男女共同参画を実現する人材の育成
- 企業等における男女共同参画を進める人材育成
基本目標Ⅱ 労働における男女平等の推進
就業における男女平等の確保と啓発
- 職場における性別役割分担意識の変革
- 男女雇用機会均等法の周知啓発と相談窓口の設置
- 職業能力の向上と自己啓発への支援
労働環境の整備と労働条件の向上
- 仕事と育児・介護等の両立支援システムの充実
- 職場における健康保持・増進と母性保護の充実
- 商業等自営業及び農業に従事する女性の労働環境の整備
- パートタイム労働者等多様な就業形態の条件整備
- 女性の再就職・起業等への支援
男女がともに担う家庭責任
- 家庭における男女の家族的責任の明確化と平等・対等の促進
- 企業・団体等における男女の家庭責任に配慮した職場づくりへの支援
基本目標Ⅲ 福祉の充実と健康の保持・増進
多様なライフスタイルに対応した高齢者・障害者などの支援システムと福祉の充実
- 介護の社会化に関する支援体制の充実
- 地域で支え合うサポートネットワークの形成
- 介護への男性の参加・参画の促進
家庭生活の自立と安定をめざす環境の整備
- ひとり親家庭等の生活の安定と自立の促進
- 地域社会で支える子育ての環境づくり
- 男性の家事・育児への参画促進
- 生活のあらゆる場面に参画するための保育支援事業の整備・充実
健康及び生きがいの保持と増進
- 女性の生涯を通じた心とからだの健康対策、相談体制の充実
- リプロダクティブ・ヘルス/ライツの啓発・推進
- 母性保護の充実と母子保健対策の充実
- 高齢者等の生きがい対策の充実
基本目標Ⅳ 男女共同参画によるまちづくりの推進
政策・方針決定の場への女性の参画促進
- 審議会、委員会等における女性委員の30%以上の登用促進
- 企業等における管理職への女性の登用促進
- 行政における管理職への女性の登用促進
- 組合、各種団体等あらゆる組織の意志決定の場への女性の参画促進
- 政治への女性の参画促進
地域活動への男女共同参画の推進
- 男女共同参画の視点に立った「慣習・しきたり・社会制度」の見直し
- 男女共同参画を推進する団体・グループの育成・交流
- ボランティア活動への参加促進
- 私たちのまちの暮らし、自然と歴史と風土に関する学習の推進
- 「まちづくり」への参画促進
国際化への対応
- 異文化理解と国際交流・協力の推進
- 地域からの国際化の促進
基本目標Ⅴ 総合的な推進体制の整備・活性化
庁内推進体制の設備
- 市職員の性別役割分担意識の変革
- 庁内「女性政策推進会議」の機能の充実
- 女性職員の能力開発・意識啓発
- 男女共同参画を実現するための市職員研修の充実
- 市長部局の女性施策担当課(男女共同参画課)の設置
- 男女共同参画施策の推進状況の点検のための「女性問題懇話会」の常設化
- 男女共同参画社会に関する条例の制定
- セクシュアル・ハラスメントの防止対策と苦情処理システムの推進
- 総合的相談・支援体制の充実と相談員の資質の向上
国際化への対応
- NPO・NGO等、市民と連携した運営体制の確立
- 市民活動の交流の場の提供
男女共同参画を実現する活動拠点の整備
- 拠点施設としての(仮称)男女共同参画センターの整備
- 女性施策に関する情報収集・調査・研究体制の確立
- フェミニスト・カウン
- セラーによる相談活動の充実
- 女性問題に関する各種相談・支援業務の相談員のネットワークづくり
男女共同参画社会基本法とは…
男女がともに平等なパートナーとして社会のあらゆる分野に参画する機会が保障され、共に利益を享受し、責任も担い合う「男女共同参画社会」の形成をめざして、平成11年6月に成立した法律。男女共同参画社会の形成にむけた施策を総合的、計画的に進めるため、国、自治体、市民それぞれの責務が定められています。
キーワード
- ポジティブ・アクション(積極的改善措置)
- 過去における社会的構造的な差別によって現在不利益を被っている集団に、教育や雇用の機会を保障したり優先的に与えるための差別是正措置のことをいいます。女性の地位向上を積極的に進める方法の一つであり、男女共同参画社会基本法や改正された男女雇用機会均等法にも明記されています。
- ジェンダー
- 「女らしさ・男らしさ」という言葉に代表される社会的・文化的につくられた「性」のこと。現在、女性や男性に固有の能力や心理的特性と思われている多くは、社会的に求められる姿を自分自身に取り込んでつくりあげられたものです。ジェンダーの存在を理解すると、ふだん何気なく見過ごしてしまう性別に関する思いこみや偏見などに気づきやすくなります。
- リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)
- 平成6年9月、エジプトのカイロで開かれた、国際人口・開発会議で提唱された概念で、翌年の第4回世界女性会議以降急速に広まった考え方です。生と生殖に関する健康と権利の自己決定権を意味し、産む産まないを含めて、女性が自らの健康と性を自己管理できる権利は人権の一部であるという考え方をいいます。
