平成19年度から市県民税が変わります

国から地方への税源移譲によって、市県民税が大きく変わることになりました。その概要をお知らせします。

◎税源移譲って、なに?

現在、わが国では「地方でできることは地方に」という方針のもと、三位一体の改革が進められています。このような状況の中、国から地方へ3兆円規模の税源移譲が実施されます。
税源移譲とは、地方自治体が自主的に財源を確保し、その財源を真に必要なサービスへ効果的に利用できるよう考えられた制度です。実際には、国が所得税とて集めていた財源の一部を、地方税である市県民税として集めることができるというものです。所得税と市県民税の税率を調整するという方法で実施されます。

◎どのように変わるの?

市県民税は、平成18年度まで、課税所得金額に応じて5%〜13%の3段階の税率が適用されていました。
しかし、平成19年度からは、課税所得金額にかかわらず、一律10%へと変更されます。
一方、所得税の税率は、平成18年の4段階から6段階に改められ、基本的には市県民税と所得税の合計額が、前年と比べて大きく変動しないように調整されています。
そのほかにも、市県民税と所得税との制度(人的控除の額等)の違いによる差も調整され、課税所得が同じであれば、負担額に大きな差がでないよう調整されます。

◎負担する額は変わるの?

定率減税が完全に廃止され、また65歳以上で所得が一定額以下の方は、非課税特例に伴う経過措置の減額分が平成19年度では3分の1になり、負担いただく税額が増加します。(平成18年度は、3分の2を減額しています。なお、ここでいう経過措置の対象となる65歳以上とは、平成17年1月1日現在で満65歳以上の方です。)

*課税所得とは…給与や事業収入などは、税法上「収入」と呼ばれるものです。この収入から必要経費を差し引き、さらに基礎控除・扶養控除・社会保険料控除といった諸控除を差し引いた残りの金額のことを課税所得といいます。 この課税所得に、税率をかけたものが「税額」となります。

◎制度の差により増加する税額の減額措置

市県民税と所得税の人的控除の差によっておこる負担増を調整するため、市県民税の所得割が課税される場合、その税額から次の額が減額されます。

  1. 市県民税の課税所得が200万円以下の人次の(イ)と(ロ)のいずれか小さい額の5%(市民税3%、県民税2%)
    (イ)所得税との人的控除額の差額の合計額
    (ロ)市県民税の課税所得金額
  2. 市県民税の課税所得が200万円をこえる人
    {所得税との人的控除額の差額の合計額−(市県民税の課税所得金額−200万円)}×5%
    *2,500円未満の場合は、2,500円となります。
所得控除の種類
市県民税
所得税
所得税との人的控除額の差
基礎控除
33万円
38万円
5万円
配偶者控除(一般の配偶者控除)
33万円
38万円
5万円
配偶者控除(70歳以上の控除対象配偶者)
38万円
48万円
10万円
扶養控除(一般の扶養親族)
33万円
38万円
5万円
扶養控除(特定扶養親族)
45万円
63万円
18万円
扶養控除(70歳以上の扶養親族)
38万円
48万円
10万円
障害者控除
26万円
27万円
1万円
障害者控除(特別障害者)
30万円
40万円
10万円
寡婦控除(寡婦又は寡夫)
26万円
27万円
1万円
寡婦控除(特定の寡婦)
30万円
35万円
5万円

◎定率減税が廃止されます

定率減税は、次のように変更されます。

 
改正前
改正後
備考
市県民税 所得割額の7.5%相当額を控除(上限は2万円)
廃止
平成19年度から適用
所得税 所得割額の10%相当額を控除(上限は12万5千円)
廃止
平成19年分から適用

 

◎65歳以上の人を対象とするもの

65歳以上で、前年の合計所得金額が125万円以下の人に適用されていた市県民税の非課税措置が廃止され、65歳以上で前年の合計所得金額が一定額(注1)をこえる人は課税されることとなりました。
ただし、18・19年度は、昭和15年1月2日以前に生まれた人で、前年の合計所得金額が125万円以下の人は、税額を軽減する経過措置があります。
(注1)本人が障害者や寡婦(夫)でなく、控除対象配偶者や扶養親族がない場合は、28万円。(年金収入換算で148万円)

 
市県民税
所得税
均等割
所得割
均等割
所得割
平成18年度 1,000円 所得割額の3分の2相当額を控除 400円 所得割額の3分の2相当額を控除
平成19年度 2,000円 所得割額の3分の1相当額を控除 900円 所得割額の3分の1相当額を控除
平成20年度 3,000円 全額課税 1,500円 全額課税

実際に代表的な階層で、どのように変化するかをみてみましょう。
なお、税率による増減分を分かりやすく説明するため、それぞれ収入に変動がなかったものとして計算しています。

【例1】生計中心者に給与所得者を持つ子ども2人の夫婦世帯
・給与収入…5,850,000円、配偶者(所得なし)、子2人(1人は高校生)

◎所得税の計算

  • 所得額の算定…4,138,400円①
  • 控除額…配偶者控除38万円、扶養控除38万円、扶養控除(特定扶養)63万円、基礎控除38万円=合計177万円②
  • 所得税課税所得  ①−②=2,368,400円≒2,368,000円
◆所得税額(円)
算出税額
定率減税
所得税額
18年
236,800
−23,680
213,100
19年
139,300
139,300

◎市県民税の計算

  • 控除額…配偶者控除33万円、扶養控除33万円、扶養控除(特定扶養)45万円、基礎控除33万円=144万円③
  • 市県民税課税所得  ①−③=2,698,400円≒2,698,000円
◆市県民税額(円)
年度
算出税額
定率減税
均等割
人的控除
市県民税額
18年度
169,800
−12,800
4,500
161,500
19年度
269,800
4,500
−2,500
271,800

◆所得税と市県民税の合計

*18年所得税+18年度市県民税  213,100円+161,500円=374,600円
*19年所得税+19年度市県民税  139,300円+271,800円=411,100円

【例2】生計中心者に年金所得者を持つ夫婦世帯(夫72歳、妻68歳)
・年金収入…2,440,000円、配偶者 (所得なし)

◎所得税の計算

  • 所得額の算定…1,240,000円①
  • 控除額…配偶者控除38万円、基礎控除38万円=76万円②
  • 所得税課税所得 ①−②=480,000円
◆所得税額(円)
算出税額
定率減税
所得税額
18年
48,000
−4,800
43,200
19年
24,000
24,000

◎市県民税の計算

  • 控除額…配偶者控除33万円、基礎控除33万円=66万円③
  • 市県民税課税所得 ①−③=580,000円
◆市県民税額(円)
年度
算出税額
定率減税
均等割
人的控除
市県民税額
18年度
29,000
−2,200
1,400
10,300
19年度
58,000
2,900
−5,000
36,500

◆所得税と市県民税の合計

*18年所得税+18年度市県民税  43,200円+10,300円=53,500円
*19年所得税+19年度市県民税  24,000円+36,500円=60,500円

総務部 税務課