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伝染性紅斑が増えています!
伝染性紅斑とは
伝染性紅斑(リンゴ病)は、小児を中心として流行する疾患です。奈良県では令和7年5月以降、患者数が増えてきていますので注意が必要です。
原因
伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。
症状
約10から20日の潜伏期間の後、微熱やかぜの症状などがみられ、その後、両頬に蝶の羽のような境界鮮明な赤い発しん(紅斑)が現れます。この両頬がリンゴのように赤くなることから、「リンゴ病」と呼ばれることもあります。続いて、体や手・足に網目状やレース状の発しんが広がりますが、これらの発しんは1週間程度で消失します。
中には長引いたり、一度消えた発しんが短期間のうちに再び出現したりすることがあります。ほとんどは合併症を起こすことなく自然に回復します。
妊娠中又は妊娠の可能性がある方へ
これまで伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。伝染性紅斑を疑う症状がある場合は、医療機関に相談しましょう。また、感染しても症状がない場合(不顕性感染)もあるため、周囲に伝染性紅斑の人がいる場合は、妊婦健診の際に、医師に伝えてください。
感染経路
感染した人の咳のしぶき(飛まつ)を吸い込むことによる感染(飛まつ感染)や、感染者と接触したりすることによる感染(接触感染)が知られています。
発疹が出現している時期は、ウイルスの排出はほとんどんなく、感染力もほぼ消失しています。
予防方法
伝染性紅斑を予防するワクチンや薬はありません。
紅斑が出ている時期にはほとんど感染力がないため、かぜ症状のある人はこまめな手洗いや、せきやくしゃみをする時には口と鼻をハンカチ等でおおうなどの「咳エチケット」を心がけることが大切です。
治療方法
特別な治療法はありません。基本的には軽い症状のため、経過観察を含め、症状に応じた治療となります。
感染症紅斑の詳細についてはこちらをご覧ください。<外部リンク>